2022年7月17日日曜日

デオデオネバーランド佐賀本店でディスク売場改革をした時のお話。

2007年10月デオデオ佐賀本店ネバーランドに転勤した時、一番最初に思ったのは「おもちゃ、ゲーム、ディスク、3つあるうち、ゲームから立て直さないとダメだな」という事で。

これには売場をいじるのに3か月かかり、部下に仕事を覚えさせて習慣化させるのに半年くらいかかった。

結局、10月に赴任して棚割りは12月までになんとかなったけど。

ほぼ毎日、ずっと棚を入れ替えて高さ、奥行き、段数、角度、プライス、すべてに手を入れる事をほぼ一人でこなしていた。

まあ、人を投入しても、まず僕の言ってる意味がわからないはずなので、指示するだけで済むならこんな面倒なことなどしやしない。

そして、翌年6月にPS3のメタルギアソリッド4も発売されて一息ついたころ。

ディスク売場のパートさんが横目で「うちもなんとかしてください」と懇願してきた。

まあ、順番的にそろそろだとは思っていたのだけど。

とりあえず、パートさんに本部に売場いじっていいか?確認取ってくれとお願いし、「OK出ました」というので、僕が売場の図面をExcelで書き起こして「この棚割りにして」と担当者にやらせた。

僕はディスク販売の経験がないので、ハッキリ言ってよくわからないの。

けれど、それはデータ上での販売量がわからないだけで、どれを軸に売ればいいのか?ここはわかっている。

ゲームの担当者も暇そうにしてたので、応援で入れて2名体制で棚割りの大幅な変更をかけた。

基本やったのはこれだけで。

あとの事はすべてパートさんにお任せ。

だが、棚割りの変更にかかった日数で言えば2週間くらい。

そこから劇的に数字が上昇し、エリア最下位だった佐賀本店のディスク売場は、エリアで一位になっていた。

これに嬉々として喜んでいたのは、当然担当者のパートさんだった。

しかも、「これまで何度も本部さんがやって来て、直したのに、一度も数字が伸びた事がなかったのに、なんで?」とまるで魔法でも見たかのような感じだった。

理由は簡単でな。

当時、洋画DVDは2枚セットで1980円、3枚セットで2980円なんてことやっていて。

韓流ブームも終わり、ヨン様ブームも終わっていた。

僕の目利きだと「アニメは順調に売れている」なんで。

アニメの棚を広げただけ。

実は、洋画、邦画、これだけで売上の6割あるのだが、基本、1本売れたら終わりよ。

けれど、アニメってテレビシリーズやBOXが基本なので、1つで終わらない、6巻セットとか12巻セットとか、上下巻BOXとか、そういう買い方に基本なる。

しかも値引きもせずにだ。

軽く3万、6万という売れ方をするんでな。

けれど、販売構成比で言えば15%くらいしか無いので、会社としては見向きもしないわけ。

だから「アホだ」と僕は入社した93年頃から、ずっと言い続けていたので、今回担当責任者として好きにやらせてもらえるので、証明して見せただけなのだ。

次に「単価」の問題、1枚5千円する旧作DVDを2枚、3枚セットで半額以下という単価を下げる事をやってるのだから、何枚売っても売り上げにならんわけ。

だったら、まだ出始めのBDディスクを広げればいい。

BDは単価も高く、安売りもしてなかった。

しかも、「男はつらいよ」とか「釣りバカ日誌」のような旧作BDでさえ定価で売ることが出来た。

そして、新作アニメのBDの販売は好調だった。

1スパンあったものを5スパンへ、その後さらに7スパンまで広げる予定で棚割りを変更した。

これで、今まで持っていた在庫のまま。

何も変えていない。

見せ方を変えただけ。

僕はこの棚割りを変更するだけの手法を「あるように見える」理論と名付けている。

それだけで、簡単にエリアで1位になったわけだ。

商品の補充発注他、すべてパートさん任せ。

細かな数字も基本、報告を受けるだけにしてたし、僕は棚割りを考えただけだった。

DVD、BD、CDの販売ノウハウってのは、一応テレビゲームの応用でしかない。

あとは、2007年の11月頃、2008年1月に発売さる予定の新作DVDで「みなみけ」のポスターをパートさんが張り替えてたんで「ああ、これ売れるよ」と一言。

それを聞いたパートさんが、いつの間にか多めに発注してたらしい。w

なので、発売日にドンピシャ大成功だったと言っていた。

さらにその後、3期が放映されていて「あ、今度はこれ売れんで」と忠告しておいた。

そしたら、マジで売れなくて、パートさんが「宮本さんが売れないというから、本部の発注本数減らしてもらってて正解でした」と言っていた。

1期、2期は順調に売れてたのだけど。

3期は基本絵柄も変わってしまい、お話もつまらなくなっていたので、売れないと踏んでいたの。

そして2007年に出ていた劇場版エヴァンゲリオンのDVDが発売されて、巷で「無いか無いか?」と大騒ぎになってたらしい。

発売時期的に「なんかおかしい」と直感的に思い、それでパートさんが「再入荷の目途立ってないんですけど、どうします?」と聞いてきたので、ゲーム担当の部下に「ちょっと調べろ」と指示を出したら「宮本さん!わかりました!」と報告にやって来た。

「あれは初回特典でセル画がついて来るんですが、何が当たるかわからないそうで、それであたりを探してるみたいです」と。

速攻でパートさんに「追いかけるな」と忠告した。

そしたら、マジで再入荷分から動きが停まった。w

再入荷分にはセル画はついてなかったからだ。

他店は、勢いに任せて再発注かけてたから、余ってたらしい。

僕はこういう形でしかディスク売場に関わっていないのだけど。

指示したことは、キッチリ守ってくれるパートさんのお陰で、かなり良い数字が残せた。


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