2024年4月7日日曜日

文句とクレーム、改善と提案は全く別物・・・それらはすべて「不満」から始まる"(-""-)"

 1993年僕が家電量販店のダイイチに入社した時

指導係のコーチャーとして代物係の責任者だった人がいて


ある時「行くか」って言われて

見積もりだったか?配達だったか?外に連れ出されたことがあって


車内で話をしてくれたのだけど

「宮本、ビデオデッキ買うならどこだと思う?」って

僕は「ソニーとかビクターですかね?」って答えると


「やっぱりそう思うんか」だった


その反応に「違うんですか?」って聞くと


「俺なら日立を勧める」って言ってた


その時の僕の反応は「え?」だった

日立がビデオ出してると思ってなくて

しかも、お勧めになるとも思ってない


理由を聞くと

「日立は特許いっぱい持ってるよ。ゴーストリダクションチューナーとか、あれは元々、日立の技術だし」という


僕は「でも、ほかのメーカーにも搭載されてますよね?」と聞くと


「日立が特許公開したから、みんな使えるんだよ」って言ってた


この時のやり取りを聞いてから、僕の中で日立というメーカーの認識が変わった


そして、「工場見学行ける機会があったら、率先して行った方がいい」と言ってた

理由は「勉強になる」「開発者、技術系の人らと話が直接できるので、商品開発に生かしてもらえる」だった


実はこの時の2年前、僕が入社する前だが

コーチャーはパナソニックの工場見学に行っていたらしい

その時、「前々から、パナソニックの電話機に不満があってな。悪い所全部言いまくって、ここ直せ!って全部言ったwww」ってw


もう1つや2つのレベルじゃなく、ほぼ「作り直せ」レベルで文句言ったらしいのw


例えば「留守番は便利なんですが、テープがよく壊れる。どうにかならんですか」

「子機の充電で接点不良が多いから、お客さんからクレームの電話が多い」とか

「ボタンが小さくて、文字も細いから見えにくい」とか

「ボタンが印刷なんで、文字が消える」

「デザインがゴツくって、不格好で、黒い電話しかない」

「メロディがおしゃれじゃない」などなど


そしたら、翌年、マジで作り直してきて

録音テープ廃止して、IC録音になったり

子機は無接点充電になった


ほぼ最初に、固定電話でIC録音や無接点充電を採用したのは、このパナソニックだったと思う

なので、このコーチャーの不満をパナソニックにぶつけていなかったら、IC録音と無接点充電は、もっとあとになってたかもしれないわけだ


僕はこれを入社した最初に聞いていたから

それからずっと「ここを直した方がいい」ってメーカーに言い続けてて

実際に、それが実装されたことがあるわけだ


電話機の売れないパイオニアに、僕がリーダーと同じことを提案したら

翌年、ほぼ言った通りのものを作ってきて、爆売れしたし


シャープが商品開発で行き詰って、店舗に聞き取りに来た時も

「液晶つけて、三択みたいな操作方法にした方がいい」と助言すると

翌年、実装してきた


セガの営業が「龍が如くは日本でしか販売しない方針」と言ってたが

「売れますよ。世界で。売れないはずがない」とコンコンと説得し

ホントに海外で販売されて世界で認知されるコンテンツに育ったり


デオデオに社名変更してから、POSが変わって「入荷ご来店」って処理が追加されたけど

「お客様控え」と「店控え」が出ない仕様で

10年もずっと「不便だし、お客さんに迷惑かけるから、直してくれ」って言い続けて

社長と面談することになった時も言ったら

半年で実装されたし


誰かが、提案することで、世の中の一部でも何か変化をもたらすことがあるのよね


ただ、普通の人にはこれを見て「宮本さん、文句が多い」って言う人がいるわけ

「文句じゃねーよ。提案だよ。改善だよ。」って言っても理解されない


みんなの方が文句だけ言って、直接当事者に言わないから、そのままってことが多い

ただの文句なんて、陰口と同じ

提案と改善ってのは、直接当事者に言うことなのよ


よく「賃金上げろ」って政府に要求してる人がいるけど

あれも本来なら経営者に要求するべきこと

相手を間違えたり、言う方向を間違えたら、負け

何も変わらない


でも、日本人にホント多いのよな

間違った方法論で戦う人

「たぶん、嫌われたくないんだろうな」って思う

八方美人なことをやるから、間違った戦いになるわけよ

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