オイラ的考察なのだけど
任天堂が目指している企業の姿は、恐らくディズニーやハリウッドなんだろうけど
たぶん、まっすぐそっち方向に行くと失敗する
90年代、同じような事が言われていて
ディズニーやハリウッドをゲーム業界が目指すってよく言われていた
それにおだてられたのか?
テーマパークに手を出して
コンパイルはつぶれた
目指す姿が東京ディズニーランドだったんだろう
似たようなアプローチをしたのが、ナムコとセガだった
ナムコは期間限定とし
計画通り期間内で終了した
土地の建物はすべて処分され、まっさらになった土地には団地が建った
セガは世界初ともいえる商業施設を完成させ
商業ベースでほぼ初めてVRの導入まで行った
が、、、すべてそれが仇となり
企業の業績を揺るがすまでに至った
最終的にはGIGOやジョイポリスも手放すことになる
この時の思想は間違っていたとは思わない
しかし、東京ディズニーランドやUSJのようなテーマパークをお手本として、目指す方向をそっちに向かった事が間違いだったと思っている
そういう中で期間限定で行ったナムコが正解だったと思うのだ
ナムコは近年もVRなどテーマパークのようなものを作っても期間限定で終わらせている
そう
テレビゲームやそれを作る会社が同じ土地でずっと営業し
顧客を飽きさせず、満足を提供させ続けるのは「無理」だという事だ
思い出して欲しい
テレビゲームほど「根無し草」なジャンルやコンテンツは無い
客層が固定されない
ファンやコア層はいても、その時の中心ジャンルは変わる
STG時代、格闘ゲーム時代、脳トレ時代と、つまりそういうことだ
そして、その時その中心にいる人たちは入れ代わっている
話を元に戻すと
任天堂が今、USJでコンテンツを提供しているが
あれも多分正解
自前でやらないことだ
今日のミュージアムは自前になるだろうが
恐らく、あれもある程度の時期になるとリニューアルや建て替えが起きると思う
ずっとあのままだとは思えない
そして、任天堂が目指すのは
「物販」だ
これは昔からその傾向がある
ファミコン時代から
でも、直接手を出さなかった
それが近年、直接手を出し始めた
任天堂ミュージアムやswitchのHPなどで小物アイテムを売り始めた
アミーボなんかもいい例だろう
安定した売り上げと利益をずっと模索し続けている様子でな
そりゃゲームなんて出すまで赤字
出さなきゃ結果はわからない
ほとんど博打みたいなところがある
映画にも積極的になったし
IPを専門家に任せるという点ではこれも正解だろう
直接手を出したスクウェアのFFはコケタが
ハリウッドに任せたカプコンのバイオハザードは成功した
もし、ディズニーのように直接映画に手を出し
テーマパークを出して、アイテムを売る
なんてことを目指したら、たぶん、任天堂でもコケる
そして、少し前に子会社化したジェスネットとアジオカだ
物流を完全に抑えたが
同時にDL販売に注力している
これも予測だが
任天堂はゲームはDL、小物物販は問屋流通と二段構えになると思う
当然本体も流通に乗せるには問屋は不可欠だしな
任天堂は昔から電話回線、BS放送、ディスクシステムやSFメモリによる書き換えサービスなど
DL販売に近い事を模索し続けてきた
だから、DL販売は悲願ともいえる
いずれすべての販売をこれに置き換え
中古市場を駆逐するつもりだろう
しかし、これも何度も言うが
テレビゲームと言うものは、新品、中古と言う巨大な渦のような流通で成り立っていて
売りと買いが両立しているから日本でこれだけの大きな産業になった
販売リスクを問屋や小売店に肩代わりさせ
メーカーのリスクを極力小さくした
今後、DL販売に切り替えた場合、利益はすべて自社になるが
負債もすべて自社になる
誰も肩代わりなどしてくれん
任天堂もソニーもDL時代に「負け」を経験していない
市場で負けハードになったら、DL販売は会社の存続すら危うくなると思うで
それから顧客をよく観察しているか?と思う
現状、まだコアゲーマーからライトユーザーまでは「現物主義」「所有欲」を持った人が大半だ
ここが市場を大きく形成している
ただな
一番多い顧客は「一般層」一番ゲームをしない、買わない、売らないという層よ
この一般層ってのはかなり厄介でな
売れるときは爆発的に売れるが、売れない時は全く見向きもされない
そして「あればいい」「遊べればいい」という層でな
ここが一番の肝なんだが
つまるところ「現物主義や所有欲」って物がほぼない
究極「遊べればいい」なわけだ
ゲームの大衆化、ゲーム人口の拡大、これら歯向かうべき方向性なんだが
同時に問題になるのは一般層が増えた場合
市場形成が大きく変わるということ
具体的には「映画、ドラマなど」が参考になる
つい最近まで王道のコンテンツだったが
周りを見渡せば、サブスクや配信が主流だ
レンタルビデオは淘汰されたし
この根幹は何か?というと「観れればいい」なわけ
それこそ「現物主義、所有欲」というものが無い
テレビの放送を見るだけ、録画してるだけでも十分な人が多いのだ
だから90年代にオラが言ってたのよ
「真っ先に消えるのはレンタルビデオ」と
もし、テレビゲームが今後「遊べればいい」という流れが出来たら
新品を売る店も、中古を売る店も、大多数が淘汰される
残るのはコアな「現物主義」な人たちだけだ
しかし、現状ではまだ一般層ですら現物主義だと思える
データ上、DLの販売本数は右肩上がりのようだが
俺はココでも断言する
「それをしてしまうと、その方向に偏ると、自分の首を絞める事になるぞ」と
結果が出るのは20~30年後だろうがな
その頃には、オラはもういないだろう
いろいろ言ったけど、テレビゲームと言うコンテンツや産業が衰退しない事だけをオラは望むだけよ