僕はゲーム業界ってのは、「頭下げて売ってくださいと言えない業界」と言ってるんだけど。
その理由を考えた時。
1、そもそも子供相手の商売だった。
2,とにかくビックリさせればみんな驚いた。
3,新しい物を用意すればどんどん買ってくれた。
という風に捉えていて。
これを「ビックリ箱商法」と呼んだらいいと思った。
いわゆる、「子供だまし」なわけだ。
「HD、4k、8kでこんなにきれいですよ」
「こんなデカキャラ表示出来てすごいでしょ」
「高速処理でこんなにすごいですよ」
「大容量でもっとすごいこと出来ますよ」
まあ、だいたいこんな売り方をしてきたわけだ。
だから、必然的に開発者がユーザーに向けて発表する時は「期待してお待ちください」なわけ。
けっして「お願いしますから、買ってください」とは言わない。
それはマジシャンと同じ理屈だからだ。
マジシャンが「お願いします。騙されてください」なんて言わないのと同じ。
けれど、これを健全か?といえば、そう思わない。
では、なぜ?それが成立するか?だ。
理由は「そもそも子供相手の商売だった」に起因する。
これが大人相手だったら、丁寧な接客、カタログ、知識を駆使しないと、物は売れない。
子供はそんな面倒なことに興味を持たない。
そして、そのまま大人になって、企業も大きくなって、みんなこれが「当たり前」になっただけなのだと思う。
実に下らない理由だ。
だが、15年くらい前から、任天堂は変わった。
一般ユーザー、そして大人にゲームを買ってもらうために、カタログを用意し、丁寧なPVを製作するようになった。
任天堂が未だ、なぜ強いのか?
ここをきちんと理解してない人は多い。
未だに「任天堂にはマリオがあるから」という。
確かにそうだが、それだけではない。
きちんと、多くの人に買ってもらう努力をしているからだ。
それが15年前に立ち上げた「ゲーム人口の拡大」路線なわけだ。
任天堂の営業は店によく臨店もする。
臨店前には事前に電話してきて、店側の配慮もする。
店側の意向も聞き取る姿勢になったし、明らかに山内社長時代とは違うと感じた。
山内社長時代の任天堂は明らかに「売ってやる」だった。
きちんと「販売店様」と頭を下げる営業がやって来て、必要な情報を提供して帰って行く。
それをSIEがやったか?といえば「やってない」の一言に尽きる。
未だに「売ってやる」という姿勢のままだ。
それが現状のPS5の販売力を示していると僕は思う。
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