小学生~中学生にかけて「ゲームの流通とは?」と考えていて
その多くの疑問は高校生時代にブルート呉店で知りえて、だいたいは理解した
この「だいたい理解した」という部分で、僕は十分で
元々「感覚派」らしいので、全体の流れや総量がわかれば、あとは肌感覚で理解してしまう気質なわけだ
これは仕事としてみた場合、かなり危ういw
けど、そういう風に身についてしまったのだから、反面「しょうがない」
で
肌感覚で覚えてるものだから、「これ何本売れる?」となれば、即断で「20」とか言えるわけだ
これは店規模というか、売り上げ規模にも対応していて
「この店なら5本だな」とか、そこにも応用できる
僕がデオデオネバーランド本店でゲーム担当やっていて
その次にデオデオ佐賀本店ネバーランドへ勤務しても
店規模が大きく縮小するわけだけど、なんら困らずいたのは、そういうことだ
逆を言えば、佐賀本店でも「MAXここまでなら売れる」という最上限もわかる
佐賀本店時代
本部から送られて来るネバーランドの計画予算、当初こそ本部がミスってアホな計画になってたけど
翌年からまともな計画数値に落ち着いた
このまともな数値計画を見て思ったのが「楽勝」だった
実際、計画に対して130~160%くらいで推移していたのでな
けれど
5年くらいネバーランドに在籍してたけど
上司、同僚、部下からは「宮本さん、なにやってんすか?」レベルで理解されないで終わった
これは家電量販店と言う、ルールというか、文化というか、そういう事から逸脱した存在だったと認識はしている
逆を言えば「異業種なんだから当たり前」なわけだ
が、これが理解されなかったわけだ
この部分は、未だにストレスを感じる
「数字はやっている」「ほかの人はそんなに売ってない」なわけで
数字だけ見れば、僕のやってる事が正解なのは間違いないのだけど
理解されないのだから、正解と思われないわけだw
元々ゲームの販売はデオデオ広島本店のみの扱いだった
なので、前年と比べられず、まして店規模によるデータも無い
であれば「こいつの言ってる事、やってることが正しいのか?比較できない」というわけだ
実際問題として、僕が抜けた後のデオデオネバーランド本店はゲームの販売力を失い、達成率で1位から2位、3位へ転落した
そして、最下位だった佐賀本店は、僕が在籍してから達成率で1位になった
これ以外、他に説明のしようがないのである
あの頃、まだ30代前半だったが
僕は幼少期から流通に興味を持ち、高校生で流通に携わり、経歴だけで見れば20年くらい積み上げて来たものがあるわけだ
だから、家電量販店で10年、20年、30年、勤めている人らがいても
圧倒的な知識量と経験で勝てるわけがない
逆を言えば、家電製品に限定してれば、僕に勝ち目が無い人だっているわけよ
社歴が長い人だとね
現実として、店長以下すべてのスタッフが、これに気づかず
そして、僕のバックボーンに興味すら持たなかった
これが理解されない要因だと自己分析している
一言でも「なんで知ってるの?」と聞いてりゃ話をするけど
自分からペラペラしゃべりなんかしない
ずっと怪訝な顔をされて「なんで?」って思われていた
アホくさいんで、相手にしなかったのもある
あの頃は、仕事に忙殺されてたしな
今は暇なんで、ペラペラと書き込んでるけどw
心の中では「もうちょっとアツく取り組める仕事ねぇかな?」みたいな気持ちはどこかにある
まあ、体調的にも体力的にも、厳しいので、難しいことは承知してるけど
いい時期を知ってるだけに、「もう一回、ワクワクしながら仕事してぇな」って思ってしまうわけよ
同時に3/3に透析を始めて
「もう、僕の時代は終わったな」って感じてる部分もある
「僕らが携わっていた、輝かしい時代は、たぶん、もう二度とやって来ないんだろうな・・・」と
家電量販店の文化は「接客」だ
接客しなきゃ物は売れない
しかし、CD、書籍、ゲーム、おもちゃというものは、基本的に接客を伴わない
「在庫」で商売している
家電量販店だと品切れや欠品があったとしても、それは接客を伴うものだから
後日配達、入荷ご来店など、方法はいくつかある
エンタメ商品というものは、在庫が無ければ客は帰る
「置いてない=扱っていない」とさえ思われてしまう
そして、一度商品が無く「ここは置いてない」となれば、ほぼ次の来店は無い
これは大原則なのだが
家電量販店には無い考え方なので、どうしても理解されにくい
そして、売り方なのだけど
接客を伴う反面、接客ツールなるものが存在する
それがPOP、ショーカード、機能タグなどだ
特徴となる機能、本体設置寸法、容量、馬力、消費電力と言った情報を提示することで、販売しやすい環境を作るわけだ
しかし、エンタメ商品にこれらを付けても、売上に関与しにくい
なぜならば、目的買いが主流で、これら商品情報は二の次なのである
が、家電量販店の店長はここにこだわる
店長に良く言われてたけど「お前の売り場は面白くない」と
これはショーカードやPOPが少ない事を指していた
確かに「あればいい」とは思う
しかし、売上に直結するとは思わない
むしろ、その時間を店のメンテナンスに当てる方が遥かに売上に直結する
入荷すれば即展示
売り切れれば即撤去
エンドの新作告知など、映像を流して、日付と価格さえ書き込んでいれば十分で
凝りに凝ったエンド演出をしても、予約の数が倍になることはない
僕の後任となる契約社員が、ドラクエ10のエンド作成に1週間もかけて作っていたが
「無駄」としか思えなかった
事実、その月の計画は未達だったでな
エンドなんて、それこそ欲を言えば、週ごとに変えてしまった方がいいくらい
ドラクエ、FFはさすがに3週間から1か月くらい前から続けるけど
他のタイトルは1週間が妥当
なので、エンドの作成には延々と時間をかけ
一度作るとずっとそのまま
そして、他の時間でショーカードを作る
じゃあ、店のメンテナンスは?
「そんなのやる暇がない=売り上げが悪い」
これが未達の理由だ
しかし、ここで気づかないわけだ
「売り上げが悪い=もっと目立つようにショーカード、POPをつけろ」となる
これじゃ、悪循環でしかない
そして、売れた商品の補充についても興味を失うので
ずっと欠品したままの売り場が出来上がる
残るのは、売れ筋の商品だけ
その他の商品は在庫なし
これは「売り上げが悪い=在庫規模を縮小せよ」という流れになる
家電量販店はキャッシュフローなので、月内仕入れ、月内販売が基本
僕はこの流れと対照的な仕入れをしていた
年度末、「決算なので在庫を圧縮せよ」と本部から言われる
売れ筋の商品だと、常時100~200本くらい在庫を持っていた
これを1週間の販売本数ギリギリの130本くらいに圧縮する
他の人だと、売れ筋を圧縮せず、在庫が1~2本の所を圧縮するのよ
なぜか?というと「普段売れてないから」というわけだ
しかし、この部分は「ロングテール」という法則から言えば、テール(尻尾)部分なので、ここを切るとお客さんは「無い店?」って思われてしまう
結果、全体での売れる量が減る
会社の考えというか、上司の考えとは真逆な方向を向いているので
まったく理解されない
「まあ、いずれ経験積んで、数字もみたらわかるようになる」と思っていたが
ダメだったwww
デオデオの分析方法で多用されていたのがABC分析である
これはWSに標準で搭載されている
大雑把に言えば売り上げの上位を占めるAもしくはBの在庫を持った方がよく、Cはあまり持つ必要が無いという考えである
ここまでで、僕が「在庫」にこだわる事と真逆だと理解できるはずだ
そして、「ロングテール」という考えとも真逆
なぜそうなるか?
一番の理由は家電量販店は「家庭用必需品」を売っていることだ
逆にエンタメ商品は「趣味趣向品」なので、生活に必要無い
ここが決定的に違っている
なのに、だ
テレビゲームの販売分析すらABC分析を使うのである
そもそも、使っている人に「ABC分析とはなんぞや?」という基本的理解が無い
「会社がこれを使えと言っている、Aを重点的に在庫持って売ってればいい」
単純にそう教わっているからだ
これ、支店だけじゃなく、本部の商品MDも同じ思考してたでな
説明しても理解出来ないんで、相当苦労したで